維新・結いの政策合意案を読んで
Posted: 12. 06. 2014 | Author: 甚之介
|
Category: 世事評論
昨日の朝刊で維新・結いの政策合意案を読みました。
意外なことに、政策合意案を具体的に書いている記事がネット上で拾えなかったので、文字起こしして以下に示しますけれども…
- 憲法改正による「統治機構改革」
- 規制改革の断行を柱とする成長戦略、「小さな行政機構」の実現
- 市場メカニズムを通じた「原発フェードアウト」と「自然エネルギー立国」
- 集団的自衛権の検討を含む「自衛権」行使の範囲の適正化と法整備、「ソフトパワー外交」の積極的展開
- 少子高齢化に対応出来る持続可能で受益と負担を明確化した「社会保障制度改革」
- 教育行政に対する責任体制を明確にする「教育制度改革」
- 被災地主導の「震災復興」と国主導の「原発事故対応」を加速化
ふむ。
維新は完全に見限ったつもりだったけれども、しばらく様子見が必要かな。
実は昨日の記事の
その胡散臭さを決定付けたのが、みんなの党が親方の不手際で瓦解した件と、今回の日本維新の会の分党。
子供じみた仲違いとしか思えない離党騒ぎや、自主憲法制定か護憲かという政治的思想信条が問われる理由での分党を見てしまうと、「こいつら単なる仲良しクラブだったのかよ?」と吐き捨てたくなるような思いがします。
という部分について、Twitterで「事実誤認」とのご指摘を頂きました。
記事を読み直し、訂正の必要性を含めて検討しましたが、私は江田憲司氏を護憲派と認識しておりまして、「自主憲法制定か護憲か」の護憲とは江田憲司氏を指す意図をもって上記のことを書きましたので、事実誤認として訂正することはしません。
ただ、現在の日本維新の会に護憲派がいるかのような誤解を招く書き方ではありましたので、そこは反省しなければなりませんが。
ちなみに、結いの党の「党の理念」では、憲法について以下のように述べられてます。
7.戦後、日本国憲法が果たしてきた役割を正当に評価するとともに、時代の要請に応じて不断の見直しを行う。
対して、日本維新の会の綱領では、以下のように述べられてます。
1.国家・民族、国民の自立を損なわせしめた占領憲法を大幅に改正し国家を立て直す。
結いの党が全7項目の最後に述べているのに対し、日本維新の会は綱領全8項目の筆頭に掲げているところにも注目してほしいのですが、この2つを並べますと、やはり両者の政治思想に大きな差が感じられます。
私には、結いの党(江田氏)の主張は「枝葉の手入れは必要だけれども幹は立派だから残そうよ」と聞こえます。感覚的なものにすぎませんが、私の定義ではこれは護憲なのです。
これを、浅見さんの言う「現行憲法を占領憲法と位置づけること」を綱領に謳っている日本維新の会が受け入れてまで合流、そして野党再編を目指すということに、私は大義を感じませんでした。
しかし、両党の政策合意案を読んで、少し考えが変わりました。
「ふむ、うまく取り込んだのかもしれない」と。
最も乖離の大きい憲法論は筆頭に持ってきながらも簡潔な表現に留め、別項で集団的自衛権の検討をキッチリと明記。
「原発ゼロ」は文言化せずに「フェードアウト」という玉虫色の表現に留め、『国主導の「原発事故対応」を加速化』の方を強調。
これらが「妥協の産物」ではなく「大人の対応」であり、党内ガバナンスがしっかり働くようになるならば、あるいは……とまでは思うようになりました。
両党の合流がどのような化学反応をみせるのか、とりあえずは様子見とします。
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維新・結いの政策合意案を読んで
Posted: 12. 06. 2014 | Author: 甚之介 | Category: 世事評論
昨日の朝刊で維新・結いの政策合意案を読みました。
意外なことに、政策合意案を具体的に書いている記事がネット上で拾えなかったので、文字起こしして以下に示しますけれども…
ふむ。
維新は完全に見限ったつもりだったけれども、しばらく様子見が必要かな。
実は昨日の記事の
という部分について、Twitterで「事実誤認」とのご指摘を頂きました。
記事を読み直し、訂正の必要性を含めて検討しましたが、私は江田憲司氏を護憲派と認識しておりまして、「自主憲法制定か護憲か」の護憲とは江田憲司氏を指す意図をもって上記のことを書きましたので、事実誤認として訂正することはしません。
ただ、現在の日本維新の会に護憲派がいるかのような誤解を招く書き方ではありましたので、そこは反省しなければなりませんが。
ちなみに、結いの党の「党の理念」では、憲法について以下のように述べられてます。
対して、日本維新の会の綱領では、以下のように述べられてます。
結いの党が全7項目の最後に述べているのに対し、日本維新の会は綱領全8項目の筆頭に掲げているところにも注目してほしいのですが、この2つを並べますと、やはり両者の政治思想に大きな差が感じられます。
私には、結いの党(江田氏)の主張は「枝葉の手入れは必要だけれども幹は立派だから残そうよ」と聞こえます。感覚的なものにすぎませんが、私の定義ではこれは護憲なのです。
これを、浅見さんの言う「現行憲法を占領憲法と位置づけること」を綱領に謳っている日本維新の会が受け入れてまで合流、そして野党再編を目指すということに、私は大義を感じませんでした。
しかし、両党の政策合意案を読んで、少し考えが変わりました。
「ふむ、うまく取り込んだのかもしれない」と。
最も乖離の大きい憲法論は筆頭に持ってきながらも簡潔な表現に留め、別項で集団的自衛権の検討をキッチリと明記。
「原発ゼロ」は文言化せずに「フェードアウト」という玉虫色の表現に留め、『国主導の「原発事故対応」を加速化』の方を強調。
これらが「妥協の産物」ではなく「大人の対応」であり、党内ガバナンスがしっかり働くようになるならば、あるいは……とまでは思うようになりました。
両党の合流がどのような化学反応をみせるのか、とりあえずは様子見とします。
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