追悼・衣笠祥雄さん

衣笠祥雄さんが4月23日に亡くなりました。71歳。とても哀しいです。


衣笠選手の三振に魅せられて、当時中学生だった私は広島東洋カープのファンになったのでした。

とにかくスイングが凄かった。

この動画は1986年(39歳)のもの。
翌年を最後に引退するという最晩年ということもあって、私の記憶に焼き付いているフルスイングには及びませんが、それでもこのど迫力。やっぱり唯一無二の存在です。

ためらいや迷いといったものが微塵も無いフルスイング。
その結果がホームランであれば言うこと無しですが、凡打でも三振でもいいから、とにかく衣笠のスイングが観たい。ただそれだけ。

連続出場記録や、それによって受賞した国民栄誉賞は素晴らしいことではあるけれども、私にとってはおまけみたいなもの。バッターとしての衣笠選手こそが、私のヒーローでした。

衣笠選手が引退した後は、前田智徳選手を同じ視点で観てきました。

大きな軌跡でボールを捉える衣笠選手のバッティングは大偃月刀のイメージ。
最短の軌跡でボールを捉える前田選手のバッティングは日本刀のイメージ。

相手投手に「お前の一番速い球で勝負せい」と強いる感じがした衣笠選手。
相手投手に「お前の勝負球を投げてこい」と強いる感じがした前田選手。

団体競技であるはずの野球で、投手との1対1の対決色を際立たせるバッター。
この系譜に連なる選手をまだ見出せていないのに、衣笠祥雄氏逝去とのニュース。
親父が急逝したときの喪失感に近いものを感じ、とても哀しく寂しい。


衣笠選手のフルスイングは剣道の教えにもつながります。

よけられるかもしれない、裁かれるかもしれない、応じ技を食らうかもしれない、といった驚懼疑惑の一切を捨てきった無心の打突。それが衣笠選手のフルスイングの教え。

中学、高校の頃からそれを目指しているのに、なかなかそれが出来ずにおります。
衣笠祥雄さんの逝去はその課題を思い出させてくれました。

少しでも近付けるように努力することを故人に誓うと共に、ご冥福をお祈りします。合掌。


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