初場所中盤戦から賜杯の行方を占う

大相撲初場所も十日目を終えました。
恒例ではございますが、中盤戦から賜杯の行方を占いたいと存じます。

まずは全体感想から。
初日の天覧相撲がピークで徐々に立合も元通り。さらには横綱・大関陣の乱調で締まりの無い場所になりつつあります。救いは幕内上位で新関脇・玉鷲と小結・高安、御嶽海、勢などが元気よく、下位でも蒼国来、貴ノ岩、北勝富士、逸ノ城、豪風あたりが奮戦してくれていることであり、彼らの取組が点在することによって、場所の盛り上がりは相撲内容と比例して落ちずに済んでいる形かと。

それにしても、先場所優勝の鶴竜が3連敗+2連敗で中盤までに5敗とは夢想もしませんでした。終盤戦は4大関1横綱と番付順に対戦するのでしょうが、下手すると大乃国、若乃花Ⅲに次いで3人目の15日制皆勤負け越しとなりかねません。それほどに相撲の内容に乏しいです。どこか痛めてるのかな?

そして、昨年の最優秀力士である日馬富士が七日目から休場。
今年中の最多勝記録更新がかかっている白鵬も連敗、負け様もよろしくなく、平幕の勢を相手に突っ張って乱戦に持ち込まないと勝機を得られないなど、相撲内容も枯渇の一途。横綱陣が乱れまくってます。

鶴竜と白鵬については、序盤全敗だった荒鷲に負けたことが響いてますね。
荒鷲には失礼とは思いますが「荒鷲が勝てるなら俺だって」という空気をひしひしと感じます。メンタルって大切。

では大関陣はと言いますと、豪栄道3敗はともかく、照ノ富士6敗、琴奨菊7敗と横綱陣以上にボロボロな状態。うー、ノーコメント。

対して稀勢の里は左のおっつけを武器に単独トップの9勝1敗。
単独トップを意識したのか琴奨菊を相手にフリーズしての今年初となる黒星は余計でしたが、おかげで堅さも取れました。これはもう稀勢の里に優勝してくださいと言っているようなもんです。

他の力士に優勝へのモチベーションもありませんし、この際ですからハッキリ言いましょう。言霊(ことだま)は大事ですので。

平成29年初場所は稀勢の里が優勝します。


さてさて、稀勢の里はもちろんのこと高安にも星を重ねてほしいものです。
序盤感想でも述べたと思いますが、先場所の持て余し気味だった体を稽古と食事で絞った効果が表れ、力とバランスを取り戻しました。兄弟子の援護射撃に終わらないためにも、終盤戦でのひと暴れを期待したい。もちろん三賞受賞も。

さて、高安以外の三賞候補ですけれども、私の中での永遠の技能賞候補である蒼国来は序盤感想で懸念したままに中盤戦で星を落としたものの2敗に抑え、自身最速の十日目での勝ち越しはお見事。
技能賞は星数で測って頂きたくないのですけど、事実上は白星を二桁に載せないと候補にさえ上がりません。終盤戦3勝して11勝となれば声が掛かるかな? うー、ガンバレ蒼国来。

敢闘賞候補に貴ノ岩を推します。
割りを崩されて上位陣と当てられるのを割り引いても二桁は堅い。左右に振られても二の押し三の押しが出ますし、マワシを引いてからの次の手が早いですね。このへんを観て技能賞の声が出るなら三賞選考委員を褒めたいものですが、さて。

同じく技能・敢闘賞の候補に挙げたいのが勢。
相撲に理がよく表れるようになり、私好みの相撲を見せてくれてます。
得意な相手と苦手な相手がハッキリしていることが玉に瑕ですが、今場所見せている成長がそれを無くしていくのではないかと。

殊勲賞または敢闘賞の候補に御嶽海。
役力士に通用する押し相撲の出現は久々で嬉しい限りです。同じ押し相撲の玉鷲に強いというのも意外。とにかく下がらず前に出る相撲が印象的です。


終盤戦、横綱大関陣の相撲内容は今さら戻らないでしょうから、稀勢の里による圧勝劇に期待します。そして熾烈を極めるであろう三賞選考にも注目。大いに楽しみましょう。




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