蒼国来に技能賞を授与してほしかった

大相撲九州場所が昨日に千秋楽を迎えて終わりました。
また技能賞は該当なしだそうで。

残念。いや、残念と言うより、悔しい。
なぜ今場所の蒼国来に技能賞が与えられなかったのだろう?

たしかに西前頭十四枚目での9勝6敗という成績は平凡なものに見えてしまうだろうけれども、三賞選考委員は玄人なのでしょうから、技能賞を選考するにあたっては星数よりも相撲内容を見てくれているはずだ。昔は舞の海あたりが9勝でも何回も授賞していた技能賞ではないか、きっと評価してくれるはずだ、と、願っていました。

それほどまでに今場所の蒼国来は実に良かった。9勝という成績以上に相撲内容が素晴らしかった。この勝った9番は、相撲の技芸というものを魅せつけるかのような9番だったのですよ。

しかし、千秋楽で勝ったらの条件付きでもなく、技能賞は該当者なしという結果を聞き、いやー、もー、悔しいの悔しくないのって、例えようもない苛立ちに身が震える思いです。


今場所の蒼国来の全白星をYouTubeで拾ったので以下に提示。
三賞選考委員のバーカと呪いつつ、1つ1つを解説しちゃいましょうかね。


初日)阿夢露●掬い投げ○蒼国来
阿夢露の左下手を右から小手に極めるように絞って外し、アタマを阿夢露の左脇に入れて居反りに近い形での右からの掬い投げ。


二日目)貴ノ岩●突き落とし○蒼国来
貴ノ岩による再三再四の突き押し猛攻を左おっつけで凌ぎに凌ぎ、焦れた貴ノ岩が強引に出んとするところに突き落とし。


三日目)栃乃若●下手出し投げ○蒼国来
左差しでアタマを栃乃若の右肩に付け、右で栃乃若の左腕を押さえての粘闘、絞りつつ徐々に左差しを前褌に移動させ、栃乃若の上体が立ったところに左下手からの出し投げで栃乃若を這わせた。


五日目)蒼国来○寄り切り●旭天鵬
立合で押し込まれるも、左四つ右上手を浅く引くと寄り立てて逆襲、右上手の位置が絶妙で、旭天鵬は懐の深さを活かせずに土俵際で棒立ちになりつつ粘るも寄り切られた。


六日目)千代丸●下手出し投げ○蒼国来
立合、千代丸が右に動くもよく左差しで反応、右からおっつけて攻めると、千代丸は抱えていた左を巻き替えてこじ入れんとし、蒼国来その刹那に体を開きつつ左下手から出し投げを打って千代丸を這わせた。


七日目)蒼国来○押し出し●誉富士
誉富士は組まれるのを嫌って突き押して距離を取ろうとするも、蒼国来は突き押しを下からあてがいつつ左右のおっつけ、前褌探り、差し手探りを交えつつ前に前に圧倒、攻防の形のまま押し出した。


九日目)蒼国来○寄り切り●荒鷲
両者左下手、蒼国来は荒鷲の左下手を切って右から絞り、荒鷲が溜まらず右で抱えつつ土俵際廻り込んで残さんとするも、蒼国来右前褌を取って寄り切り。


十一日目)隠岐の海●掬い投げ○蒼国来
立合、蒼国来は右で突きながらアタマをつけて左を差し、右で隠岐の海の左手首を掴んで動きを封じる、隠岐の海は両手を握って片閂の形にし、起こして出んとするも、蒼国来は左に廻って掬いながら右でおっつけ、さらに左に廻って右で絞りながら頭をつけつつ、左巻き落とし、右で絞り、隠岐の海が無理に寄らんとするところ、蒼国来が左腕を返して叩きつけるように掬い投げで隠岐の海を落とした。


十三日目)蒼国来○下手投げ●常幸龍
左を差すとアタマを常幸龍の右肩に埋めるように付けて常幸龍の上手を許さない、右から絞って常幸龍の左下手を切るや体を開いて振り回すような左下手投げで常幸龍を転がした。


私が蒼国来を技能賞に強く推した理由は5点あります。

○上記で挙げたように、実に多彩な技の引き出しを披露し、その組み立てや先手先手に繰り出す様子は他の力士と比べて際立っていたこと。

○とくに右からの「絞り」という技術は他の幕内力士が持たないものであり、若乃花3や栃東2による「おっつけ」の復活に似た形に思えること。

○栃乃若、旭天鵬、隠岐の海といった、蒼国来自身より体格の大きな力士に対して真っ向から挑み、技の理で相撲を制したこと。

○対四つ相撲ばかりではなく、千代丸や誉富士との相撲で見せたように、押し相撲への対処も素晴らしかったこと。

○立合で一度の変化もせず、拾った白星は1つも無かったこと。

日本相撲協会公式サイトにあるプロフィールに「得意技:右四つ」と書かれているように右四つの相撲だったものを、左四つの相撲に進化させたこと。


技能賞選考はホント技能で選んで頂きたい。星数は勝ち越してれば良いじゃないの。
選考基準の再考を願ってます。


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