部活動の構造的問題点

昨日の記事で、

二段受審者200名と三段受審者39名という落差の背景には、中学で剣道を終えてしまう子がそれだけ多いということが現れていると思うのです。

と書きましたところ、Twitterにて反応を頂きましたので、もう少し掘り進めてみます。


部活動は幅の狭い年齢層に隔てられた上に、学校という枠でも隔絶されます。

剣道を目的に学校を選ぶ場合はさておき、剣道部の無い中学・高校に通わなければならない場合、あるいは指導者や部員との剣道観や目的意識の違いに耐えられない場合、なおかつ何らかの部活動への参加が義務付けられているとき、強固な意志で道場通いを継続するでもしない限り、剣道の継続がとても困難になります。

この構造がよろしくないのだと思います。


この構造がよろしくないのは剣道ばかりではありません。むしろ、武道よりもスポーツの方がよろしくないように思えます。

今年の年初はロシアのソチでの冬期五輪が盛り上がりましたけれども、メダリストが誕生した競技を含め、ほとんどの冬季競技は一部例外を除いて中学・高校の部活動には存在しない競技ばかりです。

そのため、あれだけ世界での活躍が伝えられたにも関わらず、一部の英才教育を除いた若年層の競技人口は今後も増えないでしょう。

さらに、今後は少子化により各学校の生徒数は減る一方ですから、1つの学校内に設けることが可能な部活動の数も減っていきます。つまり、中学・高校入学後のスポーツ選択肢が少なくなっていくのです。

2020年に東京五輪開催を控える日本ですが、それに向けてスポーツ文化の充実が図られるべき時期であるのに、若年層のスポーツ環境が選択肢の少ない貧しい状況に向かっているというのは、皮肉という言葉で片付けるには悲劇的すぎる感がします。

その対処方法は欧米型総合スポーツクラブばかりでは無いとは思いますが、学校教育とスポーツ振興は切り離して考えるべき時期に来ていると、私は思います。

皆様はいかがお考えですか?


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