初二段審査の切り返し
昨日(10/4)は茨城県剣道三段以下審査会@結城会場の審査日でした。
ちょっと驚く結果でした。
と、申しますのは、二段の実技審査で受審者28名のうち6名もの不合格者が出たのですよ。率にして78.6%。8割を切る合格率の二段審査って久し振りのような気がします。
今回、私の関係者は初段・二段・三段とも全員合格でしたので、それはそれで喜ばしいのですが、不合格の憂き目に遭った子達、ことに初二段で不合格となった子達のことを考えますと、あまり喜色満面にはなれません。
だって、初二段は切り返しが出来ればそうそう不合格になりませんからね。なのに、切り返しを正しく教わってないとしか思えない切り返しが、昨日の審査会でも散見しました。あれでは切り返し後の立合実技で拾うところが無ければ不合格になるのも当然ですから、正しい切り返しを教えない指導者が悪い。と断言しても過言ではないとさえ思います。
正しい切り返しは「剣道講習会資料」や「剣道 社会体育教本」といった、様々な全剣連発行資料に垣間見ることができます。
例として「剣道講習会資料」から切り返しにおける指導上の留意点を引用掲示してみますけれども、
ア.動作を大きく、正確に、行うことを前提として、まずはゆっくりと確実に行わせる。
イ.肩の余分な力を抜いて柔軟に左右均等の打ちになるように行わせる。
ウ.動作は常に正しい足さばきを伴わせ、特に後退時に「歩み足」にならないようにさせる。
エ.息継ぎは、正面を打ち相手に接近したところで息を吸わせ、左右面を打ち終わって間合をとり、正面を打った時点で息を継ぎ残心を示しながら相手の攻撃に備えるようにさせる。
オ.頭、腰、膝などで調子をとって体の上下運動を大きくさせないようにする。
カ.習熟の度合いに応じ、旺盛な気迫を示し息の続く限り一息で体勢を崩すことなく行わせるようにする。
このことが出来ている初二段の受審者は、昨日の審査会では残念ながら半数に満たないように思えました。
とくに(エ)の項で記されている呼吸法は重要であり、その重要度は(カ)の項でも重複して記されていることからも読み取れるでしょう。
ちなみにこれ、初心者(段位なし)に対する指導事項でありますから、初心者の段階から脱して初級者(三段以下)の域に入らんとする初二段の受審者が「出来ません」とか「知りません」では初二段審査不合格も仕方ないでしょう。これを教えない、指導しない、指導者が悪いんです。
三段以下の不合格は指導者の責任です。
とくに初二段の不合格は九分九厘指導者の責任。
というくらいの自負が指導者にあるならば、あのような切り返しになるわけないのですけどね。
以上、不合格者の指導者らしき人が、不合格者をなぐさめるでもなくヘラヘラしてるのを見てイラっとしたまま書き殴った乱文でした。スイマセン。