米国上院の票格差は68倍ですぜ

参院の票格差(=4.77倍)を違憲とする最高裁判決が出たそうで。

参院選 1票の格差は「違憲状態」 NHKニュース

しかし、私は「1票の格差」を是正する動きには疑問を思っております。


例えば米国の場合、下院は有権者数に応じた選挙区定数が設けられるため、下院議員選挙における1票の格差は無いに等しいものがあります。

しかし、上院は各州から2人の議員が選出される形ですので、1票の格差たるや日本の参院議員選挙の約4.77倍どころではありません。

人口が最も少ないワイオミング州は人口約54万4千人、人口が最も多いカリフォルニア州は人口3696万1千人ですから、なんと約68倍にもなるのです。

しかし、あの訴訟社会の米国であるにも関わらず「上院における一票の格差は違憲だ」などと主張する訴訟の存在も違憲とする裁判所の判断も聞いたことがありません。

すなわち、米国下院は国民全体意見の集約を旨とする議院であり、米国上院は州(地域)事情を国政に反映させるための議院なのでしょう。

これを日本に当てはめるならば、首相が解散権を持つ衆院は米国下院に相当し、解散が無く各都道府県を選挙区とする参院は米国上院に相当するわけで、参院選挙で「1票の格差」を問題視するなんてことにはならんのです。

ただ、日本の場合は衆院の力が参院に比べて強すぎますし、これまでの歴史上、参院で全国区や比例代表が取り入れられてきましたから、逆に衆院の方が地域代表的な色合いが濃いのですよね。

それらを全てリセットして、極端な話ですが、

  • 衆院は全議席比例代表制で選挙することで1票の格差ゼロ
  • 参院は各都道府県選挙区の定数を2に固定して地域事情を汲む議院とする
  • 参院にも再議決権を与えるなど、衆院の優越権を緩める
  • という話なら賛成しちゃいますけれど。

    とにもかくにも、町村部の住人である私は、多数決の理論で推し進められる現代の幼稚な民主主義に危機感を持っており、少数である地方意見を汲み取ることができるほどに民主主義が成熟するまでは、衆院はともかく、参院に関しては5倍とされる票格差は妥当だと思っております。

    ※過去記事の焼き直しです


    Comments (2)

    1. kanimimi

      【あの訴訟社会の米国であるにも関わらず「上院における一票の格差は違憲だ」などと主張する訴訟の存在も違憲とする裁判所の判断も聞いたことがありません。】
      此処に集約されていると思いますので、
      私が書くコメントが無くなってしまっておりますが、
      あえて書こう、其れがkanimimiクオリティ。(昔のブログのノリ〈笑〉)

       今では、
      埼玉の片田舎で慎ましく(?)生活しておりますが、
      33年間都内に住んでいましたので、区=選挙区だったワタクシの選挙権。
      其れこそ、鳥○県より人口の多い区もあれば、
      濃ゅい4人が立候補した東西南北(1区しかねぇじゃん〈爆〉)を冠した
      人口の少ない区もアリ、
      狭い地域(東京23区)で住民の傾向を反映し過ぎる(お察し下さい…)
      1票が公平か??と思います。

           1票の格差

      とはタダ簡単に、
      其の代議員が何人の民意が乗っているっていうのは
      甚だナンセンスな気がします。
      だったら、
      選挙区で落選して比例区で当選する様な代議員に其れが通用するかって…。
      選挙率の悪い組織票の当選と、選挙率の高い民意が比較的反映された当選とか…。
      まぁ、そーいう事を言いたいのではなく、
      もっと下らねぇ理由(辛辣)で訴訟しているのでしょうけどねぇ。
      ともすれば、私の意見自体が逆にナンセンスですが。(ニッコリ)

       私の持論ですが、
      『白票の有効性』ってモノが必要で、
      某瑞西並みの直接民主主義が本来の民主主義とするのなら、
      選挙率が低い選挙区は代議員選出できない。
      更に白票がTOPならば代議員は白票(0名)。
      というモノがあるのならば、
      1票の格差を是正するべきであるとは思いますが、
      ソンナ事はあり得ない。
      また、其れ(白票の有効性)は残念ながら到底制度化されない。

       如何せん最高裁が違憲状態だとしても、
      じゃぁ憲法では違法であっても甚之介さんの仰る通り、
      地方の声が届かない国政ってものは有り得るのでしょうか?、と。

       ‥余談ですが、
      昔TVでビートたけしさんが、
      『税金イッパイ払っているのに、同じ1票ってwww』と仰っていました。
      国政は兎も角、国の礎である税金を多く払っている高額納税者人の1票と、
      私なんぞの《余り税金を払わなくていいよ~》という納税者の1票が同じっていうのは、
      果たして平等なのだろうか???とも思えます。
      日本近代化の際は、納税金額で選挙権が与えられた時代があって、
      多くの活動家の方々によって 20歳以上の日本国民 に与えられた選挙権を、
      正しく行使している(選挙率)とは言えない昨今に、ねぇ。(溜息)

      Reply
      1. 甚之介 (Post author)

        kanimimiさん、おはようございます♪
        コメントありがとうございます♪

        衆院選、始まりました。今回も2倍を超える1票の格差だそうで、どこからお金が出るのか分かりませんが、訴訟を起こされるのでしょうね。

        まぁともかく、有権者が投票に行くことですよ。半数近い有権者が平気で投票を棄権するような現状を置いて票格差を声高に叫ぶという点がもっとも納得のいかないところでして。はい。

        大義なき選挙 って投票率が下がると困る野党が言っちゃいかんだろーということはまた別の話で。A^^;

        Reply

    Leave a Comment

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

    このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください