審判はツライよ
サッカーW杯が開幕。
日本代表イレブンの名前さえ11人挙げられない私、プロ野球や大相撲ほどには入れ込めないのですが、やっぱり気になりますね。日本戦、時間が合えば観ます。
で、そのサッカーW杯の開幕戦。ホイッスルを任された西村主審のジャッジが大きな騒動になっているわけですが・・・
少年剣道および中学剣道で年間20大会くらい審判を務める私、なーんか身につまされますわ。
私はサッカーのルールに疎いので、西村主審のジャッジが正しいのか否かは分からないのですけれども、まるっきり批判ばかりが集中しているわけではなく、擁護する意見も聞こえるあたり、審判に委ねられた裁量権の範囲内だったのではないかなぁと思うのですね。
剣道の場合もそうなのですよ。
打ったか否かの物理判定を軸にしながらも、それに「充実した気勢」「適正な姿勢」「残心」といった審判の裁量に任される部分も多分に含まれますので、審判に対する批判を招きやすいのです。
ただ、剣道の審判は西村主審のように、選手に詰め寄られたりすることはありませんし、世界中からバッシングを浴びるようなことはありませんので、まだマシかなぁとも思うのですけどね。
どの競技においても、審判はツライ役目だと思います。
何がツライって、批判されることはあっても褒められることがほとんど無いということ。
正しくジャッジして当たり前。100に1のミスジャッジでクソミソに批判され、それも自分より技量や知識に劣るであろう赤の他人にまでも、ネットでもリアルでも罵声を浴びせられる。たまらんですよ。
それでも審判という役目を務めるのは、剣道が好きで支えたいから。
西村主審だってサッカーを愛しているからこそ審判を務めているのでしょうし、他の競技の審判もそうでありましょう。
そこをもう少し理解して頂いた上で、審判の尊厳を損ねない建設的なご意見やご批判を述べてほしいものです。
その点、大相撲の行司さんに対するTwitter #sumo部の声は優しいな。(審判部には厳しいけどw)
とくに立行司・木村庄之助に対するリスペクトはひしひしと感じます。
〆として、この記事を貼っておきます。
<前文省略>
FIFAの審判部トップを務めるマッシモ・ブサッカ氏はリオデジャネイロで記者団に対し、「主審は非常にいいポジションを取っていた」と指摘。
ブサッカ氏はその場面の写真を見れば、ロブレンが左手だけでなく右手でもフレジに触れていたのが分かると説明。「(選手が)接触すれば、審判にどちらかに決める理由を与えることになる」と述べた。
西村主審の判断ミスではと一人の記者に尋ねられると、ブサッカ氏は「それはあなたの意見であり、どう考えるかは自由だ」と応じた。また、今回のW杯で西村氏が再び審判を務めるかどうかについては、開幕戦での審判のパフォーマンス分析がまだ終わっていないとし、コメントしなかった。
そう、その審判に試合を委ねた主催者側が、このように論理的かつ冷静な姿勢で審判を観ていて、非の無い場合には守って頂けるのであれば、審判は安心してその任に当たることができます。
剣道の場合、試合運営の全責任を負わせておきながらバックアップが乏しいことが多いので、見習うべき点が多いのではないかと思いました。あ、私は大会主催者側に立つときもありますのでね。