夏場所終盤戦に突入

大相撲夏場所は十日目を終え、本日より賜杯争いの終盤戦へと移ります。

中盤戦前における私のとらたぬ皮算用では、日馬富士と鶴竜が1敗のまま白鵬を追走、あわよくば並走する展開の中、稀勢も三横綱の影に隠れつつちゃっかり並走wだったのですよ。が、日馬富士の相撲がまとまらぬうちに星を落とし、そして鶴竜が・・・

気がつけば全勝の白鵬を1差で追走しているのが稀勢の里と平幕の勢という状況。
中盤戦直前は1敗勢が10人もいたのに、それがウソみたいな展開です。


中日結び前の鶴竜-宝富士。鶴竜が立合変化で勝った一番。
この一番が鶴竜の相撲を狂わせたこと、衆目一致するところでありましょう。

おそらくは鶴竜は変化するつもりはなかったと思うのです。
立合、呼吸が合わずに宝富士が先にフワッと立つも伊之助「のこった」の声、これに反応してつい叩いたら、7連敗中と元気のない宝富士バッタリ落ちた。
てのが真相なのではないかと想像するのですが、ちょいと擁護しづらいです。

張り差しやかち上げの多用やダメ押しに対する批判の声が弱まった現代でも、横綱が中日まで初日の出ていない平幕に注文相撲で勝つなどという醜態には、寛容な平成の観客もさすがに許せなかったのでしょう。
地鳴りのようなブーイングが国技館に湧き起こりました。

綱の重さに慣れて綱の重さを忘れた鶴竜に本当の綱の重さがズシリと乗ったのか、翌九日目の栃煌山戦は明らかに精彩を欠いてましたね。
軽症のイップスと言ってよい状況で、終盤戦がとても心配です。


日馬富士は豊ノ島を相手に雑な相撲を取って墓穴を掘りましたが、相撲内容は徐々にまとまってきたように思えます。終盤戦は期待できるのではないでしょうか?

日馬富士と鶴竜には、十三日目に日馬富士-鶴竜、十四日目に白鵬-鶴竜、千秋楽に白鵬-日馬富士と予想される横綱総当たりで、横綱に相応しい力量を証明をすべく奮起してくれるものと思いたいです。

その意味では全勝のまま独走態勢に入らんとする白鵬も油断はならず、終盤も千秋楽まで楽しませてもらえるのではないかと期待しております。


さて、白鵬ですが、他の2横綱と対照的に中盤戦で相撲をまとめてきました。
(十日目の栃煌山戦でポカをやりかけましたが A^^;)
序盤で見られたような相撲の流れの途切れや理の無い立合は消え去り、久々に好調時の白鵬を観る思いがします。こうなると強い。

ただし、終盤に入って賜杯争いの鍵となる一番の立合で仕掛ける傾向があり、おそらくは十三日目に当たるであろう稀勢の里に対してまともに立合うのか否か、さらにはそれを経ての横綱対決2連戦にどう影響が出るのか、この点に注目したいと思います。


稀勢の里は充実の中盤でした。まずは左を差していれば安心。

嘉風に暴れられた相撲を落とさなかったのは大きかった。
「あれだけ反応できるのだなぁ」と安心できる材料になりましたので。

課題の立合なのですが、今場所は総じて低いですね。背中がもう少し丸い形が理想だとは思いますが、形自体は悪くないと思います。

ただ、序盤の碧山戦、相撲内容は圧倒したものの後手を踏んだ琴奨菊戦のように、相手より先に腰を割って立合姿勢を作って待つのはあまりよろしくないかと。
もともと腰高な稀勢の里には窮屈な姿勢を長く強いられることで、反応が悪くなる傾向が見受けられますので、相手を見下ろして相手に待たせる立合の方が、観ているこちらとしては安心できます。

本日の取組で勢を退ければ、白鵬を1人1差で追いかける展開になりますから、どうしたって注目が集まってしまいますけれども、それには関係なく自分の相撲を取りきってくれさえすれば、賜杯も近付いてくるものと思います。


あー、関脇以下についても述べたかったのですが、出勤時間になってしまったのでここまで。なんか中途半端でスイマセン。千秋楽後にキッチリまとめます。

では、夏場所終盤戦、盛り上がって参りましょう。




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