少年剣道OB・OGに望むこと

少年剣道を卒業した中学生や高校生にお願いしたいことが2つあります。

まず1つ目。
卒業後もなるべく出身道場に顔を出してください。

もしかしたら少年剣道は親の強い勧めで始めたのかもしれませんが、少年剣道を卒業した後も剣道を続けるのは自分の意思でしょうし、剣道に魅力を感じたからこそ中学や高校でも剣道を続けることにしたのでしょう。

その魅力ある剣道を誰が手取り足取り教えたかといえば、出身道場の先生ですよね。

もちろん卒業に際しては御礼の言葉のひとつも贈ったことかと思いますし、今後も師弟の礼は尽くされることとも思います。

しかし、それだけでは不十分ではないでしょうか?
これは親孝行にも通じる話ですけれども、師から受けた教えや御恩に値するものを師に返すことなど不可能なのですから。

では、どうすればいいかと申しますと、師から受けた教えや御恩をより高めた形で後進に伝えることです。これに尽きるのではないでしょうか?

中学生や高校生はとても忙しいことは承知しておりますけれども、ぜひ、出身道場に顔を出して、後輩達に範を示すと同時にアドバイスの1つも与えてあげてほしい。

毎週顔を出せとは言いません。
月1回でもいいのです。土用稽古や寒稽古のときだけでもいいのです。それも無理なら主催大会の手伝いだけでもいいのです。

稽古しなくても、師に元気な顔を見せるだけでも良いと思います。ぜひ、卒業後もことあるごとに出身道場に顔を出してください。全国の少年剣道OB・OGに対しての切なる願いです。


2つ目のお願い。
出身道場に顔を出す以上は少年剣士達に範を示してください。

意識して少年剣士の模範となる稽古姿勢を示し、アドバイスを送り、実際に技を遣って見せ、少年剣士の憧れとなるくらいの心積もりがほしいものです。

また、少年剣士の直すべきポイントを看破することは、剣道で大事な”気付き”の能力を高めることになりますし、言葉と実技でアドバイスを送ることは自分の持つ剣道技術理論の確認作業になります。

こういったことを意識せず、やらず、ただ少年剣士に混じって同じ稽古をするだけなら出身道場に来る意味はとても薄いものになってしまいます。。

面を着け終わるのが小学生より後だなんて考えられない。
師の稽古指導を聞くときの姿勢はそれでいいのか?
竹刀の納め方、構え方、立礼の仕方、それは少年剣士がマネしていいのか?
後輩達にアドバイスひとつ送った様子も無かったけれどもそれでいいのか?

などと言われてしまうような稽古態度では、師に御恩を返すどころか出身道場の足を引っ張る結果になります。

ポジティブに言い直しますと、少年剣道を卒業して間もない中学生や高校生は、少年剣士達に極めて近い語彙を持ってます。

対して、少年剣士の親の年、あるいはそれ以上の年の師と少年剣士達の語彙は異なり、師が説明している内容を少年剣士が理解するのはなかなか難しいのです。そんな師による稽古説明を中学生や高校生が噛み砕いて少年剣士にフォローしてあげると、道場内での剣道の理解がより深まることになるのです。

また、少年剣士にとって師は雲の上の存在で、マネようとする気にもなりませんが、中学生や高校生は兄・姉的な存在であり、すぐにそのマネをします。
マネするのは技だけではなく、所作も礼法も着装も態度も口調も全部マネしますから、ある意味、少年剣士への影響力は師よりも大きい場合すらあるのです。

それをしっかり認識した上で、範となる稽古姿勢を出身道場で見せてほしい。
これ以上の師への御恩返しはありませんからね。

中学生以上になったら、師に稽古つけてもらって満足してちゃいけません。後輩の指導も宜しくお願いいたします。




今回の記事がご参考になりましたら応援クリックをお願いします。
にほんブログ村 格闘技ブログ 剣道へ

Leave a Comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください