二十四節気

12/21木は冬至でしたので我が家ではカボチャを頂きました。
カボチャ入りのほうとう、美味しゅうございました。

さて、冬至はカボチャを食すであるとか柚子湯に入るであるとか諸行事がございますし、その名のとおり冬らしい気温になってますから、「冬至らしからぬ暖かさ」といった言葉がテレビから聞こえてくるのも、ごく自然なこととして受け入れられるのです。

が、しかし、冬至を語るその口で「今日から立冬。暦の上では冬になりますが、まだまだ暖かいですね。」と言うのですよね、彼らは。

いつも、なんだかなーと思っているのですよ。
冬の気が立つのが立冬でありますから、99%秋の気候であるところに1%の冬の空気が入り始める程度のもので、俳句を嗜む方のように敏感な季節感をお持ちでない限りは、冬の到来など感じ得ない気温であるのがフツーの立冬です。

どうも、「旧暦pgr」とまでは言わないものの、旧暦(太陰太陽暦)や二十四節気を非科学的な迷信めいたものであるかのようなニュアンスで扱われることが目につき、残念に思います。

とくに二十四節気については、地球の公転周期(365.242189日)を元にして科学的に定められているということを、小学校高学年あたりの義務教育でしっかりと教えてほしいものです。


詳しくはWikipediaなどで確認してほしく、ここで私がしたり顔で説明するのは赤面ものなのですが、記事を進める都合により簡単に言いますと、地球の北半球において1年のうちで昼が最も短く、夜が最も長くなる日が冬至。その逆に昼が最も長く、夜が最も短くなる日が夏至です。

そして、冬至⇒夏至の中間点が春分、夏至⇒冬至の中間点が秋分です。

さらに、冬至⇒春分の中間点が立春、春分⇒夏至の中間点が立夏、夏至⇒秋分の中間点が立秋、秋分⇒冬至の中間点が立冬です。

これらを冬至から並べますと、
冬至⇒立春⇒春分⇒立夏⇒夏至⇒立秋⇒秋分⇒立冬(⇒冬至)
となります。

この8点を基準に1年を24等分し、季節として名付けたものが二十四節気であり、冬から並べますと下記のようになります。

《冬》立冬⇒小雪⇒大雪⇒冬至⇒小寒⇒大寒⇒(立春)
《春》立春⇒雨水⇒啓蟄⇒春分⇒清明⇒穀雨⇒(立夏)
《夏》立夏⇒小満⇒芒種⇒夏至⇒小暑⇒大暑⇒(立秋)
《秋》立秋⇒処暑⇒白露⇒秋分⇒寒露⇒霜降⇒(立冬)

冬至を0時、夏至を正午として1日に例えると分かりやすいかもしれません。

0:00=冬至
1:00=小寒
2:00=大寒
3:00=立春
4:00=雨水
5:00=啓蟄
6:00=春分
7:00=清明
8:00=穀雨
9:00=立夏
10:00=小満
11:00=芒種
12:00=夏至
12:00=夏至
13:00=小暑
14:00=大暑
15:00=立秋
16:00=処暑
17:00=白露
18:00=秋分
19:00=寒露
20:00=霜降
21:00=立冬
22:00=小雪
23:00=大雪

朝は春、昼は夏、夕方は秋、夜は冬に例えられることが分かるかと思います。
このうち、夏を昼に例えるところが分かりやすいので例示しますが、

9:00=立夏
10:00=小満
11:00=芒種
12:00=夏至
13:00=小暑
14:00=大暑
(15:00=秋分)

9:00を昼とは言いづらいですよね。

立夏(5/6頃)に「暦の上では夏になりましたが、まだ暑さは感じませんね」と言うことが、9:00に「お昼になりましたが、まだお腹はすきませんね」と言うのと同じくらい間の抜けたセリフであるということがお分かり頂けるかと思います。

春・秋・冬にも全く同じことが言えます。

3:00(=立春:2/4頃)に「朝になりましたが」(暦の上では春ですが)、
15:00(=立秋:8/7頃)に「夕方になりましたが」(暦の上では秋ですが)、
21:00(=立冬:11/7頃)に「夜も更けましたが」(暦の上では冬ですが)

と言うのは間抜けに過ぎるのです。

夏を昼に例える話に戻りますが、昼の気温のピークが12時台~14時台であるのと同じく、夏のピークは夏至以降秋分直前(6/21頃~8/7頃)になります。

9:00(=立夏)を昼(夏)とするのは気の早い話ですが、意味合いとしては「そろそろ昼(夏)の準備をされてはいかが?」ということです。

ラーメン屋が12時台~14時台にランチタイムのピークを迎えるにあたって、仕込みや開店準備をするのが9時台~11時台というあたりでしょう。

海水浴場の海の家がサマーシーズンのピークから逆算して開設準備を始めると、立夏を過ぎたあたりになるのではないかと思います。

つまり、立夏(立春・立秋・立冬)は「そろそろ夏(春・秋・冬)の準備を始めてはいかが?」という意味合いの節目でありますから、まだまだ夏(春・秋・冬)らしさが感じられなくて当然。や、感じられないからこそ暦に教えてもらってるわけです。


二十四節気は、はるか古の先人による豊潤なる知恵であり文化です。
季節が感じられにくくなった現代であるからこそ、大切にすべきだと思います。




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