負けに不思議の負けなし【九州場所総括3】

今更ながら「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という言葉を思い起こしたのでした。ノムさん嫌いだけど偉大だわ。

最初から謝っておきます。
九州場所総括と題しながら、その大部分は稀勢の里評になりますゴメンナサイ。

実は九州場所総括2をUPした時点で八割方を書き終えていた予定稿がありました。
それは世間評とほぼ同じく「三横綱に圧勝する力があるのに、どうして平幕に星を落とすポカが減らないのだろう?」というモヤモヤした疑問符で終わる総括もどきになってなっていたのですが、相撲評論家様の九州場所総括を読んで目からウロコが落ちましての予定稿ボツ⇒書き直しへと至ったのでした。

三平幕に負けたのはポカではなくって不調だったのだと、何らかの理由で左が使えず、負けるべくして負けたのだという前提に立てば、ああ、なるほどの12勝3敗だと思うに至るのですよね。

左が思うように使えないまま序盤は遠藤、中盤は正代に星を落としてしまって迎えた豪栄道+三横綱との4連戦。左差しにこだわらなかったのではなく、もはや左おっつけしか対抗手段がないというところまで追い込まれた結果、「窮鼠猫を噛む」的なターボがかかって対優勝候補4連勝を得たのだけど、その直後のターボのかからない栃ノ心を相手に、ケンカ四つという合口の悪さも手伝って黒星を喫してしまった。

これですっかりターボは切れてしまったけれど、十四日目の照ノ富士戦はカド番脱出してホッとしている相手に完勝し、千秋楽の宝富士戦は左が万全ではない者同士による左の合四つの相撲でもちゃもちゃしながらも合口の良さもあって寄り切り完勝。

贔屓目が曇らせた部分もあるでしょうけれども、全員が二桁勝ちの三横綱、とくに今場所完全無欠の相撲を見せた鶴竜も含めてなぎ倒したことにはどうしても目が奪われますし「うはー、稀勢つよいわー!」と思ってしまうものですよ。

でもその視点からは対三平幕の黒星がポカとしか見えず

↑これ↑は栃ノ心に負けたの報を聞いての私ですが、このように混乱を極めてしまうのですw

相撲評論家様の慧眼に心服させられるとともに、今更ながら「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という言葉を思い起こされたのですが、これは勝利という成功体験に目を曇らせてしまうことへの戒めなのですね。

鶴竜が優勝一夜明け会見で記者の質問に回答する形で述べた稀勢の里評における「もう1つ足りないもの」とは、案外このへんにあるのではないかなぁとも思うようになりました。

ともあれ、不調で迎えた九州場所と考えるならば、役力士全員をなぎ倒しての12勝&優勝次点はボロ儲けです。三横綱への勝ち方を覚えた上で左が回復したなら鬼に金棒。賜杯と綱は近いかもしれません。

あ、言った舌の根も乾かぬ間に、早くも勝利に目が曇ってるw


Comments (2)

  1. 相撲評論家

    賀正!ということで今年もよろしくお願いします。

    ということでこの件なんですが、単に対象を捉えるスケールの違いだと思います。
    私のは「当場所総括」なので、あの左腕(左肩?)の動きでどうして3横綱に勝ち、どうして12勝もするの?という見方になります。
    ですけど、長期的に見れば、まさしく「三横綱に圧勝する力があるのに、どうして平幕に星を落とすポカが減らないのだろう?」ということになります。

    千代の山のように3日連続金星を配給しても優勝しちゃう横綱もいるんですから…

    Reply
    1. 甚之介 (Post author)

      相撲評論家様、今年も宜しくお願い申し上げます。m(_ _)m

      さて、今年も不思議ちゃんな稀勢の里に惑わされてしまうのか、安定感を得て大化けするのか。
      不安と期待に膨らむ初場所も目の前ですね。一番一番を楽しむという基本に徹したいと思います。

      Reply

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