努力直線と成長曲線

相撲の話ばかり書いてましたので、お口直しに先週土曜日のお話を。

長男は高3かつ進学希望なので受験生なわけですが、私は工業高校卒なもんですから大学受験というものを体験してませんし、仮に体験していたとしても受験システムが四半世紀前とは全く異なりますから、第一子の受験に際しては様々な受験情報の雨あられに苛まれております。

しかし、当の本人は泰然自若としたもので、早々に志望大学を決めてますし、元より部活もやってませんでしたから「さー受験だ」みたいな雰囲気もなく、マイペースかつ計画的な日々を送っております。我が息子ながら大したものでありますよ。

で、長男の通う高校が大学進学率およそ9割といういわゆる進学校なのですが、その特色として親への情報提供が厚い(別の言い方をすればウザいw)という面がありまして、つい先日も河合塾から講師を招いての保護者向け大学受験講習会みたいなものに参加してきました。

んー、でもね、時期的にそりゃそうでしょなのですけど、部活をガッツリやってきてついこの前に引退し、じゃー受験に本腰入れようか、という生徒の保護者向けの講習内容であり、とっく前に志望大学を決めている長男経由で聞いている話とそう大差ありませんで、その日に限って多忙なスケジュールを割いて参加した割には少し退屈な2時間でありました。


それでも目から鱗な話も何点かありました。そこはさすが受験のプロ。

いま圧倒的な理系人気で、その理由は就職率の高さにあるわけですけれども、この理系人気もすでに数年が経過し、この傾向があと数年は続くと考えたとき、就職率の高さという人気理由は徐々に失われるだろうという話には思わず頷いてしまいました。

景気がなかなか上向かない現在、理系の就職口が増えてません。そんな中で理系大卒者の数が増えていけば、今は高めの理系求人倍率が下がるのは自然の理。逆に、とくに文系の就職口が減ったわけではないのに、このまま文系不人気が続いて文系大卒者の数が減っていけば、今は低めの文系求人倍率が上がるというのも当然です。

結局のところ、理系は理系の中で、文系は文系の中で競い合っての就職となるわけですから、理系と文系、どちらの求人倍率が勝ろうとも、本人の資質や志望と合致しなければそちらの方が大きなリスクになるわけでして、理系なら就職も安心だわーという理由で志望大学を決めてはダメですよーという講師の説話にはとても説得力がありましたね。


もう1つ興味を引いたのはこのグラフ。

努力直線と発達曲線

努力直線と発達曲線


講師が用意したものより良いものが拾えたのでそちらを提示しましたが、

努力を積み重ねても、模試の結果にはなかなか表れない。しかし、それでも努力を積み重ね続けていくと、ある日突然、急に結果に表れる。それは100日後かもしれないし、受験当日というケースだってある。だから最後まであきらめずに頑張ることが大切ですよ。

と、説かれました。
これって剣道にもまったく同じことが言えます。

私は小3のときに千葉で剣道を始めたのですが(茨城に越してきたのは中2の夏休み)、小学生の4年間、対外試合で1度も勝ったことがありません。部内の試合でも勝てないので、選手として対外試合に出る機会がそもそも少なかったです。三級を2回不合格、二級を1回不合格してますので、基本もダメだったのでしょう。

ただ、それでもなぜか剣道が好きで、進学した中学校に剣道部が無くて卓球部に入っても、週3回道場に通い続けてました。

で、中2の春だったかな? 中学で剣道部に入ってない5人でチームが組まれ、千葉市の大会に出場。中堅で出場したこの大会で対外試合初勝利。そればかりかチームが敗戦するまでの3試合全て、私個人は2-0で勝利。

つまり、上に挙げたグラフの努力直線と発達曲線(講話では成長曲線としてました)の交点=ブレイクスルーが、私の場合は剣道を始めて5年後だったというわけです。

その実体験を振り返りますと、小6までの数年間、あるいは中学高校での部活期間=2年と数ヶ月で結果が求められるという環境ゆえに、保護者も指導者も、そして少年剣士本人も、勝利という結果になかなか表れないことに焦りがちとなりますけれども、努力直線と成長曲線の交点までに掛かる時間には大きな個人差がありますので、とくに保護者の皆様には、どうか長ーい目で少年剣士の成長を見守ってあげてほしいなぁと切に思うのでありました。


こんな感じでの聴講でしたから長男の受験に直結しないでしょうけど、講話ってのは必ず何か拾えるものなのですね。あー、久しく剣道の講習を受講してないなぁ。


Leave a Comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください