観戦のツボ

サッカーW杯、盛り上がってますね。これに絡めて何回か記事を書いてみました。
それら記事から滲み出ているかと思いますが、実は私、サッカー観戦が苦手です。A^^;

や、楽しいですよ、サッカー観戦。
ルールも観戦に支障ないレベルで把握できてます。

ただ、観戦のツボが分からないのですよ。
そんなもんだから、ボールが動いている限りずーっと気を緩めることが出来なくて、それを45分も継続しているとグッタリしちゃう。だから苦手。

その点、野球の観戦はとっても楽。
イニングの間にトイレに行けちゃうし、応援するチームが守備のときを捨てちゃえば食事さえも可能。

基本、ピッチャーが投球動作に入ってから、ボールが打たれるかキャッチャーミットに収まるかするまでの時間だけ集中すればよろしく、気を緩めて良い時間帯が随所にあるので楽なのです。

大相撲はもっと楽。
立合から勝負が決まるまでの数十秒間に集中すればよろしく、取組と取組の合間に生じる緩やかな空気の中で飲み食いしたり、感想戦を交わしたり、次の取組に登場する力士の話をしたりできます。

そして、また立合から数十秒間の緊張感あふれる凝縮した時間を共有する。この繰り返しが実に心地よいのですよ。


そう考えてみますと、剣道は観戦のツボを会得するのが難しい部類に入るような気がします。

試合時間は小学生の2分間を最短から社会人の10分間までと短いものの、全日本クラスとなると技を起こしてから1秒未満で一本が決まりますから、試合中はほとんど気が抜けません。

さらには個人戦で延長に入れば試合時間は無限大。これは観戦者もシンドイ。


それでも、やはり剣道の観戦にもツボがありまして、これがシンドイところを緩和してくれます。

剣道観戦における私なりのツボを一言で表しますと、疑似対戦ですね。どちらかの選手に憑依したつもりになって、脳内で一緒に戦うのです。

で、脳内の自分とシンクロしない動きで憑依対象選手が1本を取ったとき、その逆に、脳内の自分とシンクロしている憑依対象選手が1本を取られたとき、つまりは予期しない動きで1本が生じたときに、驚きと発見が生まれます。

それは、予想を超える身体スピードであったり、打突前の布石であったり、傍観視点では気付かなかった相手選手の出端への反応であったりと様々ですが、私はこれを楽しんでます。

うーん。こう書いてみますと、観戦者自らが剣道経験者でないと剣道の試合観戦を楽しむところまで到達するのは難しいのかな?と思いました。

例外となりそうなのが、少年剣士保護者の皆様かもしれません。

なぜかというと、我が子の稽古を見守ることで稽古を疑似体験しているので、通常は経験者しか理解しえない剣の理合を無意識のうちに会得できてますし、試合では我が子に憑依したかのような視点で疑似対戦しつつ観戦しているので、前述した私の観戦のツボと同じものがすでに備わってますからね。

ただし、あくまでも自分の子供への関心でしかない人と、剣道そのものにも関心を向けてくれる人とに二分されますので、我が子の出場の有無に関係なく剣道観戦を楽しめる人となると少数派かも。

こう考えますと、剣道の試合観戦を楽しむというのは実にハードルが高い。
しかし、そのハードルを観客におもねって下げると剣道の醍醐味を失うような気もします。なかなか難しいところですね。


ここまで書いてふと思いました。
来年5月末に開催される16WKC東京大会のために、観戦のツボを紹介する記事が必要かも。と。

具体的に言えば、剣道を初めて見る人を迎え入れるための簡単なルール解説と見所の紹介。そして、剣道の国際普及状況と世界大会の意義を国内に知らしめる記事。

私も、書ける範囲で書いてみようと思います。じっくり練りますので、しばらく後になりますけれども。


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