ヤジ考察

東京都議会で登壇議員に浴びせられた品性下劣なヤジ、そしてヤジった議員への批判が集まってますね。

私も批判は当然だと思いますし、それが一応は支持政党としている自民党の議員席から飛んだとのことで、当初ウヤムヤに済まそうとしていた都議会自民党の姿勢も含めて残念に思っておりますけれども、都議会に限らず、国会も含む議会における品性下劣なヤジは今に始まったことではなく、少なくとも私が投票権を持った四半世紀前から変わらぬ形でありますよ。

私の記憶に残る数々のヤジの中では、衆院で登壇中の保守党・松浪健四郎議員(当時)に浴びせられた、松浪議員が憤りのあまり登壇者用の飲料水を投げかけるに至ったヤジが、品性下劣という点では今回の件をはるかに上回ります。(まー、この件は諸説ありますけれども)

や、だから今回の件は大したことじゃないなどと言うつもりは毛頭もありません。
ただ、私にとっては、品性下劣なヤジが議会の自浄作用が働くことなく残存していた事実の方が深刻に思えることで、これはヤジを発した当事者(自首の形となったS議員以外にもいますよね)を吊るし上げれば済むということではないと思います。


現在は国会は言うに及ばず、都道府県議会の動画配信は当たり前、場合によっては市町村議会まで動画配信される現在でありますから、議事録に残らないことの多い不規則発言という名のヤジも、後で確認できるという点が、昭和の昔とは大きく異なる点ですよね。

もちろん、ヤジを飛ばした議員の顔は動画に映っておりませんが、声紋を解析するなど本気で取り組めばヤジった議員は特定できるでしょうし、そこまでしなくとも、最近の配信動画は高音質ですから、当該議員の声を知っている人なら聞き分けられるでしょう。

議員各位が恥を知るならば、品性下劣なヤジは自重される傾向になるはずですが、文明の利器に疎いのか、はたまた心底より品性下劣なのか、今回のような騒動に至るまで、品性下劣なヤジが全く収まる傾向になかったのは残念なことであります。


一方、ヤジを完全に禁じるべきとは思いません。

議会制民主主義は、ときに強引な議院運営や、言語明瞭意味不明瞭な答弁による誤魔化し、オール与党体制による形だけの質疑応答といったものが発生しがちであり、これらに対して無反応であることは、かえって弊害を生むでしょう。

問題にすべきはヤジそのものではなく、ヤジの内容。
つまり、ヤジの禁止ではなく、ヤジの内容と発生元を特定することが求められるかと思います。

技術的には全く問題ないと思うのですよ。
前述したように声紋解析すれば特定可能ですし、より確実性を求めるならば各議員に集音マイクを向けとけば良いのですから。

あとは制度の問題。
つまりは議員が自らを律する方向に舵を切れるか否か。


まー、おそらくは無理なので、ここは民間の力が試されるところかと。

議員である以上、1度は登壇するでしょうから、声紋サンプルとなる音声は取れると思うのですよ。

で、配信動画の音声から検知したヤジの声紋と合致したら、【唯今の不規則発言元が○○議員である可能性80%】といったテロップがニコニコ動画のように流れる…なーんてソフト技術は開発できないものでしょうかね?

さらには、それこそニコ動と同等に【△△党◎◎議員『早く結婚したほうがいいんじゃないかww』】といった具合のテロップが所属会派別の文字色で流れたりすると、かなりオモシロ・・・違うwかなり価値のある有権者の参考情報になるのではないかと思います。

そうなれば、ハラスメントやらヘイトやらの類のヤジは淘汰され、機転の利いたヤジ、風刺に富んだヤジが増えるんじゃないかな?
少なくとも、アイツが言った、コイツが言った、私はもっとヒドイこと言われた、などという議論にもならない不毛な騒動からは脱せられるんじゃないかと。




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