公衆浴場での刺青排除

Twitterでのとある脳科学者の投稿をきっかけに、公衆浴場での刺青排除は差別か否かという問題が再浮上してますが、「公衆浴場での刺青」と聞いて思い出すのは高2の秋ですね。

なんで「高2の秋」とハッキリ覚えているかといいますと、6年(数え7年)に1度、千葉県船橋市と習志野市で行われる下総三山の七年祭りで私が神輿デビューした年なのですよ。

この七年祭りに惚れ込んでる私、祭について色々と書きたいところなのですが、来年11月に4日間の開催ということだけの告知のみでグッと我慢することにします。


その七年祭りで汗みどろになった親父殿と高2の私、宿泊先である祖母宅の風呂を汚すのも気が引けたので、銭湯で汗を流すことにしたのですよ。

そしたら、背中一面に刺青を背負ったお兄ィさんが先客におられまして、これが刺青と私の初遭遇。向こうから声をかけてくれました。

「おう、兄ちゃん。今日はがんばってたな。肩は大丈夫か?」

そう、お兄ィさんはつい先ほどまで同じ若衆として一緒に神輿を担いでたのです。

ビギナーの私に担ぎ方とか渡御のコースとか酒(時効 A^^;)とかを親切に教えてくれた、人当たりの良いお兄ィさんで、まさかヤの付く自由業の方とは思わなかったのでビックリしましたね。

そんな初遭遇だったことも強く影響したのか、刺青に対する恐怖感とか嫌悪感みたいなものは今も私にはありません。


では、公衆浴場での刺青排除を差別的なものとして捉えるのか?と問われるなら、その答えは否です。

日本の文化において、刺青が反社会性および他害性を強烈に示すアイキャッチであることは調べるまでもない事実。刺青自体には恐怖感や嫌悪感を抱かない私でさえも、ある種の警戒感は働きます。

全裸という無防備な状態で肌に刺青のある人と対峙したときに、圧倒的多数の人が戦慄を覚えるであろうことは火を見るより明らかであり、それを避けるために公衆浴場側が刺青を排除することは理に適ってます。

これは差別(基本的人権を侵害する差別)ではなく、棲み分けです。
禁煙席に座れない喫煙者が喫煙席を利用するのと同様、肌に刺青のある者は内湯なり貸切可能な入浴施設なりを利用すればよいだけの話。


そういえば以前に、刺青文化のあるマオリ族の方を公共入浴施設に連れて行き、施設側の入浴拒否を差別だと騒ぎ立てた活動団体がありましたけれども、これは日本において、日本の文化に基づく価値観よりも、マオリ族の文化に基づく価値観を優先せよと言っているも同然な話。異文化交流ではなく異文化の強要なのですよ。

例えば、同性といえども他人に肌を見せることを禁じられている文化は世界中に少なからず見受けられますけれども、彼らが来日したときのことを考えて、湯浴み着用を義務付けたり、貸切形態でしか浴場営業を認めないとかしたら、日本の公衆浴場文化が無くなってしまうじゃないですか。

公衆浴場における日本文化と諸外国文化の落とし所は、内湯のある施設か貸切可能な入浴施設を紹介するってあたりが自然でしょう。


前述の銭湯で出会ったヤの付く自由業のお兄ィさんは仕舞い湯を使ってましたよ。夜まで神輿を担ぎ、宿で飲んで(時効 A^^;)、それからの銭湯でしたからね。

全国津々浦々、チンピラに至るまでそうとは言いませんが、堅気との線引きを頑なに守るヤの付く自由業の方々は、銭湯の一番風呂か仕舞い湯を使うことによって、一般客となるべく遭遇しないよう気遣いをしているのです。(今は知らんw)

刺青を入れるからには、これと同程度には気遣いして頂きませんと、洋彫りだろうが和彫りだろうがTATTOなんて横文字を使おうが、これから先も日本で刺青が市民権を得ることなど夢のまた夢ですよ。




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Comments (4)

  1. too

    去年、四万十川に行ったときに河原でその筋の人たちが川遊びしてました。
    (濡れたシャツが透けて分かった、濡れてもシャツ脱がない)
    河原ならそういう規制は無いですからね。

    Reply
    1. 甚之介 (Post author)

      遅レスで申し訳ない。

      シャツが濡れても脱がないってのが、その筋の人達の筋の通し方なのでしょうね。
      洋彫りの見せること前提の刺青やTATOOよりは、その筋の通し方を少し理解します。
      まー、刺青自体、理解できるものではないのですけど。A^^;

      Reply
  2. kanimimi

     父が若い時分、
    その筋の大親分と交流がありまして、
    色々可愛がっていただいたそうですが、
    父曰く『本物は見せない』との事。
    チンピラは、威圧する為にもろ肌見せますが、
    本物の方々は、どんなに夏季においても長袖だったそうです。

     と、いう事は、
    墨を入れるという事はそういう事であり、
    墨を入れていないモジャ頭のオッサンがシタリ顔で、
    語る事ではないという事だと思います。

     ちなみにそんな父の息子である私は、
    たとーであろうが墨であろうが、
    人に見せつける輩をそーいう奴だと認識しております。
    差別ではなく、区別をする事が、
    墨を入れた人達に対してはある意味礼儀かも知れませんよ。?

     父の話ですと、(本人記憶無し)
    公衆浴場で私に水を掛けた、
    背中がカラフルな人をにらみつけた事があったそうです。(爆)
    子供に睨みつけられたカラフルオジサンは、
    素直に素直に謝っていたとの事です。(大爆)

    Reply
    1. 甚之介 (Post author)

      あ、私は背中の絵を指でなぞってたらしいですw

      まー、それはともかく、諸外国での刺青の受け入れられ方がどうであれ、日本ではこうなのですよと、罵声を浴びるようなことはありませんけど警戒心は持たれますし、公衆浴場に入れない程度の不便はありますよということは周知したいものです。

      あの「モジャ頭のオッサン」はどうも胡散臭くていかんです。A^^;

      Reply

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