スタバのコーヒー温度=72℃から考えたこと
※2010年12月に書いた旧ブログ記事の焼き直しです。
※現在もスタバのコーヒーが72℃なのかは知りません。A^^;
以下、サイゾーウーマンさんのコラムから部分引用。
スターバックスのコーヒーが熱すぎるんですけど、なんとかなりませんか?|サイゾーウーマン
(前文略)
個人的には数あるコーヒーショップの中でも、スターバックスのコーヒーの温度が最も熱いような気がする。適温のコーヒーを出してほしい。そして、買った瞬間からストレスなくコーヒーを飲んでみたい! そこで「スターバックス サポートセンター」に直接、聞いてみた。
「スターバックスのコーヒーが熱すぎるんですけど、なんとかなりませんか?」
担当者(男) コーヒーが、お熱かったですか?
――はい、熱いです。
担当者 既定の温度で提供しているんですが、すみません本当に。『スリーブ』は、ちゃんとついてましたか?
――『スリーブ』って、ダンボールみたいな板で、持つところに付いているやつですよね。付いていました。ですが、飲むと熱いんですよ。ちなみに、コーヒーは何度に設定されているんですか?
担当者 はい、72℃です。
――飲んだときに火傷の可能性もあるのですが……。冷まして飲むまでに時間がかかるのですが、店員さんに言えば温度を下げてくれたりするんですか?
担当者 基本、同じ設定の温度で提供しているので、そちらは融通がきかないんですよ。普通の「スターバックスラテ」などですと、”ぬるめ”でご提供することはできるんですが、普通のドリップコーヒーに関しては、既定の温度でしか提供できないんですよ。
――72℃が、いちばんコーヒーが美味しい温度なのですか?
担当者 そうですね。
――温度が1℃でも高かったり低かったりするだけで、味が変わってしまうのでしょうか?
担当者 そうですね、スターバックスコーヒーでは、そういった形で提供させて頂くっていうことになっています。
――ということは、熱いと思ったときは、少し冷めるまで待つということですね?
担当者 そうですね、ちょっと冷たいミルクで割って頂くとか、ということになってしまうんですが……。
(後文略)
以上、引用おわり。
このコラムを読んで、失われた風景が思い起こされました。二十歳過ぎの頃の風景だから、はや四半世紀前のことになります。
その当時、私は高校時代からの親友とつるんで遊び歩いておりました。
親友宅は駅から徒歩圏の街の中にありますから、私が親友宅を訪ねて遊びに行くパターンが圧倒的に多かったのですよ。
おっと、「訪ねて」なんて行儀良いものではありません。
当時は携帯電話なんてものは普及しておらず、お互いに持ってませんでしたから、まぁ今日は居るだろ と決め付けて押しかけるのですよ。
で、「おい、どっか行くぞ」と。
親友もひとつ返事で「おう」てな感じにww
でも、こちらが勝手に決め付けて押しかけるわけですから、当然ながら留守のときもあるのです。
するってえと、親友のクルマがあるかどうかを確認。
クルマがあれば「近所の本屋かパチンコ屋にいるな」と当たりをつけて探しに・・・・・いかないw
親友宅から徒歩0分にある喫茶店に入り、本や新聞を読みながらコーヒーを飲みつつ、ゆったりと待つのです。
親友はといえば、自宅前に私のクルマが横付けられているのを見て私の来訪を察知し、件の喫茶店に「ワリィ、待たせたか?」と迎えに来るのですよ。
これがなかなかに優雅な時間で、私の大のお気に入りでした。
壁も床も机も椅子も、ほぼ全てが濃い茶褐色の木目調で整えられた店内に入ると、コーヒーの香りと、初老のマスターの「いらっしゃい」という声がお出迎え。
実は私、コーヒーにはまったくの無頓着で、味など全く分からないのですが、この店で飲むのは必ずモカで、砂糖もミルクも入れません。
私は月に1回くらいしか行かないので”常連”には程遠い客に過ぎないのですが、それでもマスターは「いつもの?」と聞いてくれます。
私が「はい」と応えれば、いつものモカをミルクポットなしで、猫舌である私のために少し冷まし置いてから運んでくれるのでした。
中途半端な時間に店を訪れることが多かったためでもありますが、店内は私1人、もしくは常連客がマスターとおだやかに談笑しているのみ。
机の上には私好みのコーヒー。その香りの漂いを感じられるほどの静寂の中で本を読みながら静かに親友を待つ。
残念ながら、もう二十年以上も昔にその店は無くなってしまったのですが、その失われた風景を思い起こすと、すごく贅沢な時間と空間だったなぁとつくづく思います。
振り返って現在だけれども、たしかにスタバのコーヒーは美味しい。
悪評高かったマックやファミレスのコーヒーさえも値段相応に美味しくなったし、最近は缶コーヒーでさえ香り高くなってきました。
けれどもそれらは万人向けのモノ。
いかに厳選された豆を使い、コーヒーに適した水を探し、特別なドリップ方法で香りを高め、容器に万全を図り、温度を1℃単位で管理し、それを需要側の求める価格で提供したとしても、それは万人に対する最大公約数的嗜好に適合しているだけの話です。
例えばコーヒーの温度1つ取っても、猫舌の私にもアツアツ大好きなカミさんにも、スタバのコーヒーは72℃。個々人の嗜好は一切配慮されません。
あの四半世紀前のコーヒーは、豆や水、あるいはドリップ方法等ではスタバに敵わないかもしれないけれど、コーヒーの温度もサービスも空間も、私1人のためのものでした。
常連さんは自分好みのブレンドで挽いてもらってさえいたんじゃないかな?
対して現在は、熱いコーヒーに息を吹きかけて冷まさなければならないし、マニュアルどおりに渡されたミルクや砂糖をつき返す無作法を強いられます。
いや、それでもスタバのコーヒーは美味しいし、サービスにも不満は無いのだけど、その方向性では絶対に届かない豊かさの存在に気付いちゃったのですよね。
その証左が冒頭に紹介したコラムであり、そこから私が思い起こされた失われた風景なのだと強く確信してるのです。
全国どこでも、24時間いつでも、高品質で安定した商品とサービスが供給される豊かさを得た代償として、供給側の個性と需要側の嗜好の融合という人間味あふれる豊かさを、私たち平成の世の日本人はその多くを失ってしまったのかもしれません。
大量生産・薄利多売の時代から、多品種少量生産・低価格全国販売の時代を経て、次に向かう先が、その失われた豊かさを取り戻す方向にあればいいなぁ、と、思うのでした。
これは代表を務めている剣道教室の運営にも通じることだとも思うのですが、まだそのアイデアは形になっておりません。
じっくりと焦らずに考えたいと思います。
故に喫茶店に
意義があるのだと思います
我が家から
車を走らせること30分程のところに、
珈琲の味もさる事ながら
お店の雰囲気がよい喫茶店(珈琲店)があります。
お値段もそれなりでおいそれとはいけないのですが、
父が存命の時から母の息抜きとして
年に数回車を走らせております。
じゃんくふうどを扱う店でも
それなりの店でも
はたまたコンビニでも
コーヒーは飲む事が出来ますが、
まぁ、スタバに代表されるコーヒーショップも
コーヒーを飲めるところ(味の良し悪しは考え方)だといえます。
コーヒーを飲みたいか
珈琲を楽しみたいか
と考えれば
スタバの対応も
企業理念での商品提供方法かと思います。
KENDOを教えたいか
剣道を伝えたいか
感じではないのでしょうか❓
似て非なるものに、
同じものを求めるのは
ちょっと荷が重いというか…。
kanimimiさん、コメントありがとうございます♪
Replyが遅くなりまして申し訳ございません。
> KENDOを教えたいか
> 剣道を伝えたいか
さらっと重い宿題をくださいましたw
ガンバリマス♪
コーヒーがおいしい温度できちんとドリップされていれば淹れたてでも
「熱くて飲めない」なんてことはありません。
まずドリップの段階で80度~90度のお湯を使います。
サーバーに落ちる段階でもっと温度は下がります。
確かにスタバのコーヒーの入れたては熱くて飲めません。
ほかの喫茶店も同様です。
でもスペシャルティコーヒーを扱う店でいれたてて熱くて飲めないなんてお店は今までありませんでした。
というよりも、本当にコーヒーにこだわってるところからするとはじめの一歩くらいの常識的な話なんです。
コメントありがとうございます。
諸事情により投稿できない状況でした。申し訳ありません。_(._.)_
美味いコーヒーを飲ませてくれる喫茶店、まだ見つかってません。A^^;