出稽古論

稀勢の里が初場所に出場することを明言しましたけれども、このところの、まるで力士は稀勢の里1人しかいないかのような報道過多には嫌気が差しております。

たしかに稀勢の里は進退の掛かる場所とされてますから、紙面に「稀勢の里」の文字を入れるだけで読者の目を集めるのでしょうが、その記事の内容たるやほとんど横並びでスッカスカ。読む価値などありません。

そのスッカスカ記事の軸となるのが稽古での勝敗数や番数になりますが、そんなものはプロ野球キャンプリポートにおけるフリー打撃の柵越え本数と投げ込みの球数と全く同じで、そこから何が分かるわけでもないのです。

もっとも腹立たしいのは、前日まで不安視された稀勢の里の評価が、ちょっと内容の良い稽古を見せて初場所出場宣言したとたん、さも仕上がったかのような評価にガラっと変わったこと。

私は稀勢の里ファンではあるけれど、「んなわけあるかーい!」とツッコミ入れずにはおれませんやね。

だって「不安視していた前日までの俺らの目は節穴でした、サーセンww」と言っているのも同じ、あるいは、本気で1日で仕上がったと思っているかのどちらかですからね。
こんな記事で銭を稼いでいると思うとホント腹立たしいですよ。

あ、いかん、これでは看板に偽りありじゃないか。
マクラは納めて本題に入ります。A^^;

とかく稀勢の里は出稽古を勧められますよね。

これは稀勢の里にとって先代の師匠である隆の里の鳴戸が、本場所の対戦相手となる他の部屋の力士と慣れ合うことを良しとせず、二所連合稽古以外の出稽古を原則として禁じていたことの名残なのですが、ちょいと首を傾げたくなるのですよ。

まず、稀勢の里は横綱なのですから、出稽古に赴くのではなく、稽古したい力士をホームである田子ノ浦部屋に呼べばよいのです。

実際、相撲教習所同期の琴奨菊と豊ノ島が田子ノ浦部屋に来てくれて、報道陣非公開での稽古に汗したそうですが、それでよいのです。

体調が万全であるなら、普段とは環境の異なる他の部屋で稽古することも良い刺激になるとは思うのですが、今の稀勢の里は休場明けの故障持ちですから、故障にケガを重ねることを避けるためにも、最も慣れ親しんでいる田子ノ浦部屋の土俵での稽古に拘るべきなのです。

それに、例え稽古相手が同じ二所一門だとしても、本場所では対戦する可能性があるのですから、肌を合わせることで手の内をさらすことは避けたいところです。

白鵬や鶴竜のように技芸の引き出しが豊富な力士であるならまだしも、その引き出しが少ない上に、手の内を隠すような器用なことのできない稀勢の里は、有利を得るより不利を広げる結果となることでしょう。

このようなデメリットを挙げることなく、小部屋や小所帯一門に所属する関取の苦肉の策に過ぎない出稽古を過剰評価し、無責任にそれを勧める”識者”のコメントには、やはり頷けないのです。

以上、稀勢の里の名が記事にならない日は無いほどに記事がアップされながら、そこから全く何も得られない日々の苛立ちから出稽古論に八つ当たりしてしまいましたが、明日からの初場所を楽しみたいと思います。




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Comments (2)

  1. t-m

    横綱・稀勢の里が引退してからの書き込みとなりましたが…
    なんか報道するマスコミ陣が余りにも異様でしたよね。
    で、初場所が始まったらば、NHKはほぼ半分くらいの時間を
    引退するまで稀勢の里の表情までどアップで何回もしつこく
    延々と映し出しまくる始末。
    まるで稀勢の里の引退はもう間近に迫り、初場所中は
    間違いないと追い詰めているようで、少し憤慨しました。
    稀勢の里は横綱昇進して果たして幸せだったのかどうか…
    大関以下の地位なら、もう少し活躍出来る稀勢の里が
    見られたかも知れないと思うと、非常に悔やまれてなりません…

    日本中が見守った「初場所初日」の稀勢の里!NHK生中継は18%超の高視聴率
    https://www.j-cast.com/tv/2019/01/16348115.html

    Reply
    1. 甚之介 (Post author)

      最近、取材される側から聞こえてくる声と同じだと思うのですが、結論ありきの記事と取材なのですよね。
      引退も優勝も、下手すると不祥事も、読者受けする記事内容に沿った結果を待ち受けている感じ。とても気持ち悪いものがあります。

      Reply

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